先月の口腔外科勉強会
外科処置に伴い容体が急変した時についての対応の講義でした。
日常、できれば出会いたくない状況ですが、こればかりはいつ起こるのかわからないため知識は重要です。
よく、起こることの事象については
①迷走神経反射
顔色が悪くなったり、気分が悪くなったりしますが、これは恐怖や不安、痛みなどで起こります。
命に関わることはほぼありませんし、ゆっくりしていれば大抵、おさまります。
②過換気症候群
呼吸のしづらさ、手の痺れ、手の硬直などが起こります。不安や緊張、過労などが原因です。
こちらも命に関わることはありませんし、ゆっくり呼吸してもらえれば落ち着いてきます。
当院では、なるべく麻酔時や治療時に痛みを感じさせないよう注意はしていますが、不安感まで払拭できることを目指していきたいです。
③麻酔薬の過敏症、中毒
麻酔薬に入っている血管を収縮させる成分でドキドキしたり、頭痛、吐き気が起こることがあります。
麻酔の本数に関連するのですが、健康な方で9本以上使うと危険性が増すようですので、普通の治療で使うような本数では重篤なことにはあまりならないようです。中毒に至っては14本だそうです。
④アナフィラキシー
コロナのワクチンでみなさんにも馴染みが深いものになったかもしれませんね。打った後、20分くらいはこれが怖いので帰らずに待機を経験されたと思います。対処するためのアドレナリン注射は準備はしていますが、命に関わるため救急車を呼ぶことになります。
皆さんにお願いしたいことは問診表に体のことで書き漏れがないように申告いただければということと治療時は体調が悪かったら遠慮なく延期して大丈夫ですよということです。
お互い、上記のような状況は避けて、辛くない治療にしていきましょうね!
2022年06月19日 16:10